コメント・メール(66)です。

 山根治さま

 前便の末尾に書いた通りで、『オリンピック青春記』のRepriseに、統一教会と安倍の射殺に関した、安倍三代記を総括しましたが、この三代の中間に位置する、安倍晋太郎が曲者なのに見落していたのが盲点でした。それは安倍家三代のうちで、彼だけが外相で終わり、首相にならなかったから、見落としていたのだが、統一教会の狙いとしては、彼を首相に仕立て上げて、日本乗っ取りを企てたのです。
 その手始めとしては、日本の政権与党である、自民党の内部に浸透し、秘書を通じ議員に影響を及ぼして、政策のイニシアチブを取り、統一教会の国教化を通じ、国家復帰実現の達成を目指す。だから、統一教会の教義には、半島の韓国はアダムで、男性のペニスを象徴しているし、島国の日本はイブの国であり、女性の性器を表すから、全身を捧げる存在のイブは、アダムに奉仕すると言及します。
 それだけに終わらずに、統一教会の最終目標は、国家と教会の分離を廃止し、統一教会の信徒により、統治される世界政府の手で、朝鮮語を世界語にする、統一原理の政府を樹立して、半島を第三のイスラエルにする。また、教団の国家復帰の意味は、「真の父母様の主権によって、国家全体の統括のため、議員には原理教育を施し、人類は教祖夫妻に侍るのであり、これは宗教を装う奴隷制です。
 ところが、自民党議員の過半数は、統一教会に絡め取られ、岸田内閣の閣僚の大半が、この邪教に関係を持ち、政策協定にも署名して、選挙支援を受けており、自民党は亡者政権そのものです。しかも、自民党議員を代表して、統一教会に感謝を表し、邪教の教祖に花束を捧げて、「マザー・ムーン」と崇め讃えた、山本朋広なる痴呆議員が、劣悪な恥晒しまでしています。
 これだけ邪教にのめり込み、閣僚が次々と辞任して、恥晒しをしているのに、残る閣僚の多くが問題議員だが、岸田は解任する勇気がないし、ズブズブ議員の萩生田に、鼻面を引き回されています。破廉恥な政調会長が、首相を指図する光景は、見るも無惨と言うしかないし、そこに亡国日本があり、ゾンビ政治が露呈して、カルト支配の醜悪な、自公体制の因果が祟っています。
 それに輪をかけたのが、松江が根城の細田博之で、こんな愚劣な破廉恥男に、衆議院議長を任せた醜態は、日本の政治が劣悪を極め、魑魅魍魎の巣窟であり、いかにPariah(賤民)的かを証明しています。この売国体制を築いたのが、安倍の長期政権であり、祖父の代から三代続いてきた、安倍一家の腐れ縁だと、佐藤章 元朝日の記者は、その汚れた癒着関係に関し、鮮やかな構造解析をしています。
   https://www.youtube.com/watch?v=1ryD0svbj44
 日本を隣国の邪教に、売り渡した犯罪を論じ、それを『国賊を国葬した国』で、タイムリーに論証したのだが、日本のメディアは黙殺し、書評する勇気がなくて、売国奴を国葬する愚行が実現しました。また、せっかく村上誠一郎が、「安倍の政権運営が、財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した国賊だ。」と発言しても、自民党やメディアが結集して、証言記録を抹殺したのです。
 安倍を国賊と指摘して、輿論がまともになりかけ、自浄化が進むと期待したが、自民党は彼を袋叩きにし、批判の声を塞いでしまい、ゾンビの悪足掻きで、日本は自滅に突き進んでいます。国民を裏切る背信には、意味論的に弱いものから、1)買弁(山根注)、2)裏切り、3)売国奴、4)国賊と並び、安倍や自民党の正体が、国賊レベルに達しており、許される存在ではありません。
 だから、天誅が下ったのであり、この天誅の日の7月8日に発売になった『紙の爆弾』には、「時代遅れの核発想と究極の安全保障」が、記事として掲載されて、興味深いシンクロニシティでした。というのは、ウクライナ戦争の進展と、習近平の台湾進攻が、時の話題を賑わせており、核兵器問題が論じられ、それに破産宣告したのが、私が発表した論考だからです。
 しかも、数日前に台北から届いた、「民主台湾回憶録」という本には、この日本語の記事と共に、英訳記事が掲載されており、今後の世界情勢に対し、影響を及ぼすかも知れません。また、この本の目録(目次)には、『紙の爆弾』の八月号の表紙が、写真入りで掲載されており、日本の腰抜けメディアにも、時には時限爆弾として、貢献する言論があるのだと、世界に告げているのです。
 統一教会や国賊問題は、『国賊を国葬した国』で、かなり詳しく論じたし、私としては問題提起は一段落し、後は国内を活躍の場にする、若い記者たちに任せ、世界的な視野に戻ることだと思います。また、安倍家三代に関しては、『オリンピック青春記』のRepriseをベースに、『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』と題し、世界の読者の期待に応じ、単行本にする予定をしています。

(山根注) 買弁(ばいべん。清朝末期の1800年代から1940年代にかけて、欧米列強(銀行や商社)の対中進出や貿易を支援した中国人商人のこと。転じて、外国資本に追随し、自国の利益を損なうような行為や人物のことを指す。)-ウィキペディアより