▼▼コメントメール(106)
山根治さま
貴公開メール157において、何度も「反社会的勢力」という言葉を繰り返し、それが「指定暴力団やその構成員などに限定される概念ではなく、元構成員や密接関係者なども含め、暴力、威力、詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団・個人をいうものと解されるところ、これに該当するか否かの判断は、その者の属性や行為等から多角的に行われるべきものであって、一義的に明確ではないと考えられる。」と規定(山根注)した。
私はコメントメール(105)において「反社会的カルト集団」の用語を使い、立花孝志が作ったN党や斎藤元彦兵庫県知事が属す日本維新の会も、反社会的勢力の一部だと認定している。それは維新の会の正体は反逆団体で、戦前の国粋大衆党の流れを汲む、反共右翼のファシスト集団に属しており、戦前回帰の自民党清話会の中核である、安倍チルドレンの仲間で構成され、日本会議のメンバーであることは、歴史分析で明らかになっている。
日本会議は戦前回帰を目指す極右団体で、<・・・「日本を守る会」と「日本を守る国民会議」を母体にする二つの組織が1997年に合体して、伝統精神や愛国心の称揚を目指し活動を本格化した。基本精神は天皇制と国家の崇拝で、戦前派や戦中派が中心になり、新興や伝統宗教の信者を始め、保守派の財界人や文化人が結集し、ヤルタ体制を否定すると共に、自主憲法の制定を目指して活動した。・・・>と前回の記事に書いた。
ソビエト型の専制体制により、社会という言葉が乱用され、社会主義が偏見に毒されてしまったが、市民が道徳的に結びつき、共通善の実践を貫く点で、古典的な意味の社会は自立する人の生活の場だ。しかも、フランスで青春時代を過ごし、啓蒙思想に親しんだお蔭で、人間が相互扶助と信頼をベースにして、自立人が住む社会を貴ぶ私は、権力や支配と結ぶ国家に対し、違和感を抱きがちになった。
だから、自由と平等で人が結びつく、社会に対して親和感を持つが、権力を意識させる国家に違和感を抱くせいもあり、私はアウトサイダーとして育ち、権威主義には肌が合わなかった。それは当然の帰結だったが、民主思想の対極の国家主義や、全体主義を嫌悪したので、日本会議が強い影響力を持っていた、日本の政治体制に対して、私は批判的な目で観察したから、安倍の路線をゾンビ政治と捉えた。
しかも、日本会議に集まる団体や個人は、民主主義を嫌悪し個人より国家に価値を置き、個人が国家に奉仕するのは当然と考え、戦争できる日本にするために、現行の憲法改定を悲願にしている。また、戦前の大日本帝国が行った大東亜戦争が、自衛とアジア開放戦争で侵略ではなく、侵略や加害の記述を消すために、新しい教科書を作ろうとして、国民運動まで展開してきたのである。
この国民会議の路線に従い、それに沿った政治を推進し、反動路線を展開したのが安倍政権であり、その実態を俵義文は『日本会議の全貌』の中に、具体例として次のように書いている。
<・・・安倍政権を支えるのは、民間では日本会議をはじめとして、神道政治連盟、英霊にこたえる会などの右翼組織、日本教育再生機構、新しい歴史教科書をつくる会など教科書関係の右翼組織、在特会(在日特権を許さない市民の会)などの反人権右翼組織、櫻井よしこ、すぎやまこういち、屋山太郎、金美齢などの右翼文化人や右翼ジャーナリズムなどである。・・・>
また、ジャーナリストの菅野完は『日本会議の研究』の中で、この反動組織の誕生から発展までの過程を分析して、戦後の政治の変貌について論じ、安倍政権の暴政により、いかに狂ったかを次のように書く。
<・・・自由民主党自体が「表現の自由」や「立憲主義などの、近代的民主主義の諸原則を軽々しく踏みにじってしまう、極めて野蛮で幼稚な政党に変わってしまった。・・・>
そして、彼は「むすびにかえて」では、日本のメディアは日本会議に関し、何故取り上げなかったのかについて触れ、<・・・テレビ・新聞の報道がカバーするには歴史が長すぎ、学問の対象にするには歴史は短すぎる。・・・>と嘆く。だが、世界の側からの観測では、日本のメディアは腰抜けで、事実を報道する勇気がなく、権力の威光の前に平伏して忖度し、「黙っているのは共犯」だのに、卑屈にも沈黙してきたのである。
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2024年の総選挙では与党の自公が惨敗して、絶対多数体制が崩壊したが、売国集団の安倍派の一掃は実現せず、汚れて腐り切った政治体制が温存され、日本は閉塞感に支配されている。それは右から左の政党に均等に食い込んだ、政経塾出身とムー二ー(壺)派の政治家たちが、各党の幹部として健在であり、新鮮味が全くないために、政界は「病膏肓」の状態を呈している。
特に酷くて目立ったのは、八王子における選挙区で、統一教会ズブズブの萩生田候補の応援に、安倍昭恵、小池百合子、小林鷹之、高市早苗、松井一郎などが駆け付けて、裏金と疑惑集団の顔見世の場になった。ここに登場する顔ぶれは、自民と維新に結びついており、背後に統一教会の影が見え隠れするのに、メディアでその異常性について指摘せず、バーベキュー萩生田は当選を果たした。
似たような異常な光景は兵庫県知事の選挙でもあり、民主政治を根底から崩す、二馬力選挙が罷り通ったのであり、当選する意思がない立花が、斎藤候補の露骨な応援をして、えげつない不正選挙を演出した。パワハラで辞任した斎藤候補は、不正選挙で再選を果たし、当選祝いに駆け付けた吉村大阪府知事と握手したが、二人は共に維新の会で、背後には日本会議が控えており、更にその奥には統一教会がいた。
それを鋭く見破ったのが、「かおりちゃん錬る」の動画で、「壺自民vs.非壺自民」の題名を使い、兵庫の乱の構図を描き上げ、女性らしい目配りを生かして、丹念に関連情報を纏めている。壺はもちろん統一教会を指し、斎藤元彦知事をつぼ彦と呼び、窃盗で有名な高橋洋一は、盗んだ高級時計にちなんで、ブルガリ洋一と名付けたし、詐欺師の立花はエテ花と呼び、ユーモアのセンスでは抜群である。
日本を地球の中で見るから、私は細部より大局を好むので、細かいことは苦手であり、彼女の繊細な情報感覚は実に有難い手助けであり、調査する時間が節約できて、この上ない恩恵を堪能している。しかも、枝葉の情報と判断して忘れていたことが、彼女のお喋りのお陰で蘇り、曖昧だった構図が絵になって、成程そうかと思うことも多く、こんなところに語りの面白さを感じた。
あの卑劣なムーニーに対して、あんな形で批判をすれば、動画に多い大袈裟な罵詈雑言に代え、ユーモアと薀蓄に漲った話法に触れ、語りを味わう楽しみ方について、懐かしく思い起こせるのである。最近の日本の番組の多くが、吉本式の下卑た表現で毒されており、大阪維新の粗野なやり方の蔓延と共に、文化や言葉が乱れてしまい、日本が情けない国になったのは、妄想を売るツボの手口のせいだろう。
模造であることを隠し本物であることを装う、フェイク物語が好まれて、SNSを使った詐欺商法が罷り通るが、首相が国会で百篇以上も嘘をついても、糾弾されない時代が続いている。法務大臣が買収で逮捕され、犯罪者が監獄代わりに国会にいて、無法状態が放置されているのに、異常だと感じないほど日本人の感覚はマヒしており、愚民政策の威力は絶大である。
その症状が顕在化したのは、小泉の演技政治の時代だが、異常性の極大化が目立ち、手の下しようがなかったのは安倍時代で、安保法制の強行した暴政時代に、嘘偽と忖度が我が物顔に横行した。安倍晋三の長期政権が、独裁の形で暴政を助長して、日本の社会を狂わせたので、私は「ゾンビ政治」を表題にした著書を、次の世代に証言として数冊書いたが、活字にする出版社がなかったから、電子出版するしかなかった。
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こんな暴政が八年も続いた後で、安倍は病気を口実に辞任したが、統一教会の広告塔だった彼が首相を辞めても、ムーニーに感化された安倍チルドレンは、裏金作りで多忙を極めていた。そんな中で安倍は射殺され、岸田首相は国葬にしたので、私は『国賊を国葬する国』を出版し、その経過を解説するために、『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』に続き、『ゾンビ政治とポンジ経済』を書き英訳した。
こんな暴政が八年も続いた後で、安倍は病気を口実に辞任したが、統一教会の広告塔だった彼が首相を辞めても、ムーニーに感化された安倍チルドレンは、裏金作りで多忙を極めていた。そんな中で安倍は射殺され、岸田首相は国葬にしたので、私は『国賊を国葬する国』を出版し、その経過を解説するために、『安倍晋三の射殺と三代の腐れ縁』に続き、『ゾンビ政治とポンジ経済』を書き英訳した。
安倍が残した負の遺産は絶大で、腐り果てた亡国日本は、反日邪教に食い荒らされ、見るも無惨な亡国現象を呈し、格差拡大で貧困化が進み、国民の信頼関係が崩れて、魑魅魍魎が我が物顔で君臨する。日本人の多くは洗脳され、その弊害に気づかないが、日本の軍国化は凄まじいものであり、防衛予算の肥大状況は目に余る内容で、増大した予算の殆どが軍事費だし、その多くが安倍の不始末である。
『紙の爆弾』の2023年12月号に、「超円安を克服する秘訣」と題し、サイバー戦争の時代を論じて、ウクライナ戦争を展望した私は、軍備問題を取り上げて次のような記述をしている。<・・・安倍がトランプ大統領に購入を約束した、米国製の時代遅れの兵器は、戦闘機(F-35A)やミサイル(トマホーク)の五兆円近くの代金を支払うために、防衛費はGDPの1%から2%に倍増になる。バカ値買いしたF-35Aやトマホークも、すでに米海軍では使い物にならないものだ。F-35A は米軍が自国の空母の滑走路では、揚力不足で離着陸が無理だと判断し、全部廃棄処分にしたものだ。・・・>
しかも、この時代遅れのミサイルは、時速900Kmの巡航速度で、ゼロ戦より僅かに速く飛ぶノロマだし、ロケット弾で撃墜できるから、米軍が持て余していた中古品だのに、それを自衛隊は押しつけられた。売れ残りのガラクタ兵器は、廃棄処分をするだけでも、莫大な費用が掛かってしまう厄介ものだが、それに大金を払って買う愚か者がいたから、米国にとっては笑いが止まらなかった。
それだけでは終わらず、安倍は愚劣極まらないことに、この爆買いの武器購入に際して、FMS(有償援助調達)の契約を結び、米政府が勝手に価格を決め、中抜きがしたい放題を認めていた。普通の商取引の場合は、製造元と価格交渉をして、購入価格が決まるのに、FMSは米国政府の言いなりで、納期や品質管理も一任だし、しかも、前金を言い値で支払うのだ。
こんな取引のやり方は、アヘン戦争の時代のものであり、それをやった商人に対しシナ人は買弁(Conprador)と軽蔑したが、安倍は売国的な取引をして、国益を大いに損なったのだった。しかも、2017年2月のサミットの前に、米国の商業会議所が主催した朝食会で、安倍はトランプの資金支援者のアデルソンと知り会ったが、彼はラスベガスのサンズ・ホテルの所有者だ。
トランプに招かれた安倍はサミット後にフロリダに飛び、私邸があるマール・アラーゴでゴルフを楽しみ、その時にカジノの日本進出の話を聞かされ、それがIR(総合型リゾート)誘致の話になり、最後に大阪万博開催に繋がった。維新の会が支配する大阪は、カジノを誘致する野望に基づき、夢洲で万博を開催した後に、大阪のマカオ化を狙っており、それに神戸の資金を取り込むために、県知事として斎藤を送り込んだ。
それが今回の兵庫県知事騒動の原因で、背後に維新の利権が絡むし、安倍派の別動隊である維新が、背後に潜むムーニーと結び、反社会的カルト集団を結集し、兵庫県知事選を演出したのである。そんなドタバタ騒ぎの最中に、晩餐に招かれた形でマール・アラーゴを訪れ、安倍昭恵がトランプ夫妻から、歓待されたと騒いでいるが、数兆円のガラクタ兵器を買った、売国首相の妻へのお礼ではないか。
安倍はカジノ利権と中古兵器では買弁役を果たし、反日カルトの広告塔として、自民党総裁として日本を食い荒らさせ、社会を滅茶苦茶にした点では、売国奴そのものであり、その犯罪に対し天誅が下った。だから、私は歴史への証言として、『国賊を国葬にする国』を書き、次の世代に真相を伝えたし、同時代の歴史の語り部が、公共善を損なった売国奴に、国賊の刻印を押した判断に自信を持つ。
オタゴ大学の将基面教授は、示唆に富んだ『反逆罪』の中に、<・・・国民意識が醸成された結果、ナショナル・アイデンティティにもとる人を、「国賊」として糾弾する傾向が生まれた。・・・>と書いている。江戸っ子である私は国籍は日本人だが、パトリアとしての祖国は生まれ故郷の東京であり、21世紀に生きる人類の一員として、市民的な感覚で公共善を尊び、それを冒涜する売国奴に対しては、国賊と糾弾する自分を誇りに思う。
(山根注)規定。組暴法の運用に際して警察庁が通達した「反社会的勢力」とは何かについ
て松江地裁が認定した定義であり、規定ではない。藤原肇さんへの公開メール - (157)。
(山根注)規定。組暴法の運用に際して警察庁が通達した「反社会的勢力」とは何かについ
て松江地裁が認定した定義であり、規定ではない。藤原肇さんへの公開メール - (157)。
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